〈温故知新〉
平成18年(2006年)は、旧サクラ精機が医療機器に専業化(終戦時迄は薬品部も併設)して135周年、松本製作所(旧千代田製作所の前身)が法人化されて足かけ90周年―という記念すべき年であり、その前年の10月を期して「サクラ・千代田」の両社が合併したということは、まさに「温故知新(ふるきをたずねてあたらしきをしる)」そのものと思います。即ち前者の主人公たる松本儀兵衛は明治の初め、医学行政関係者との接触・交渉を通じて医薬品行政も漢方薬から西洋医学を支える西洋薬学に転換すること、そして洋学をベースにした医療機器部門の販路が拡大することを察知していたものと思われます。又、後者の主人公たる松本福松は「国産品の品質向上を目的とする医科器械研究会創設のリーダーとして活躍する一方、いち早く自らその活動を具現化する方策を講じた」と史料にあります。こうした先達の創造意欲を現代に再興しようというのが今回の合併の本旨であります。〈熟慮断行〉
サクラグループの二大事業分野は1.洗浄・滅菌 2.病理・細胞診・免疫であり、この両分野のハード・ソフトをグローバルな市場で大いに伸ばすことです。前者はSARSやHIVのような新興感染症から、結核やデング熱のような再興感染症、更には又、昨今の生物テロ防止(最も危険な天然痘ウイルス、エボラウイルス等)迄をも対象とする国家としての最重要課題であり、ビジネス分野でもあります。後者も又、心疾患・脳疾患をもしのいで人類最後の未解決疾病たる「ガン」への挑戦に不可欠の学問でありビジネス分野でもあります。そこまで考えれば、あとは「実行」あるのみです。
〈迅速果敢〉
「実行」に当たっては開発・製造・販売・アフターサービス等、何れをとっても「スピード」あるのみです。厳しい時代であるからこそ、失敗を恐れず「積極果敢」に挑んでいくのがサクラのモットーです。
〈時流を読む〉
かの世界的に有名な大企業とて、余りに多角化の度合いが過ぎると、あらためて原点に戻って「専門特化」が求められる時代です。サクラも此の度の製販合併のあと、次なるステップとして「洗浄・滅菌」と「病理・細胞診・免疫」の二分野で「グローバル規模での垂直的分割統合」による更なる専門特化を図り、合わせ、「サクラ・グローバル・ホールディング・カンパニー=SGHC」の設立を以て、21世紀成長のビジョンとしようというものです。