導入事例のご紹介


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導入事例のご紹介(公立置賜総合病院様)

公立置賜総合病院様は、山形県内置賜地区の急性期医療を担う中核病院です。
最新医療サービスを地域の皆様に提供する方針の下、手術支援ロボット(hinotori™)を2024年11月に導入しました。
本システムに使用されるインストゥルメント(鉗子)類は、規定回数の範囲で再利用できますが使用ごとに洗浄・滅菌など再生処理が必要となります。
内部構造が複雑なインストゥルメントの洗浄はとても手間がかかるため、再生処理の安定運用に向けて洗浄設備も併せて導入されました。今回、その導入経緯や再生処理業務の実情を院内関係者の皆様にお伺いすることができました。

おことわり)取材内容および掲載写真は2026年3月時点のものです。



置賜広域病院企業団 公立置賜総合病院様の概要

  • 所在地
    山形県東置賜郡川西町大字西大塚
    2000番地
    診療科目
    24科目
    病床数
    470床
    施設認定
    救命救急センター、地域がん診療連携
    拠点病院、災害拠点病院(地域災害医療センター)、第二種感染症指定医療機関など
    病院理念
    心かよう信頼と安心の病院

滅菌センター(中材部門)の概要



従事者
13名 ※サクラヘルスケアサポート㈱による業務受託
業務日時
月~金(8:30~17:15)
使用機器
高圧蒸気滅菌装置:4台
EOG滅菌装置:1台
過酸化水素ガス滅菌器:1台
乾燥機、チューブ乾燥機:各1台
ウォッシャーディスインフェクター:5台
RO水製造装置:1台
システム流し台:1台

※今回導入された手術支援ロボット鉗子用の洗浄装置はオペ室ホールに設置。
 (再生処理は滅菌センターが担当)

総務課 調達主査 山口様にお伺いしました

Q貴院にて手術支援ロボット導入された経緯をお聞かせください。

(山口様)

泌尿器科のオペ、特に前立腺手術に関して、最近では、患者さんの負担のこともあり開腹でなくロボット支援手術(以下、ロボット)が第一選択肢と言われているそうです。
当院でも泌尿器科の患者さんが結構いらっしゃいますが、その手術が必要な患者さんには、すでにロボットを導入している病院を紹介していました。
一方、山形県内にはロボットが導入されている施設は、山形市内にしかありませんでした。この置賜地区からの移動は高速道路を使っても片道1時間は掛かります。
それだけでも患者さんに負担を強いることが想像されました。
やはりこの地域の医療を担う急性期病院として、「地域の皆様によりよい医療サービスを提供したい」という思いからはじまり最新システムの導入を検討することになりました。
ロボットのメーカーは複数ありましたが、院内でワーキンググループを立ち上げて比較検討を行い、最終的に当院では国産品であるhinotori™を導入することになりました。

Q地域の皆様への思いがはじまりだったのですね。再利用するロボットの鉗子類の再生処理についてはどの様に検討されたのでしょうか?

(山口様)

ロボットに使用する鉗子類は再利用するため、正しく再生処理を行うことは大切である認識はありました。
そのことはワーキンググループ内でも討議し、洗浄装置など必要な設備も併せて購入する決定に至りました。

手術室師長 佐藤様にお伺いしました

Q手術支援ロボット導入が決定し、看護部の現場ではどの様な対応をされたのでしょうか?

(佐藤様)

導入が決定したあと、運用開始までの限られた時間の中で体制を整えることは正直大変でした。
元々の人数から担当スタッフ育成もあり、担当となった看護師には負担をかけてしまったと思いますが、しっかり対応してくれて感謝しています。

Qロボット支援手術は患者様の負担が減ることがメリットと聞きます。それを実感されることはありますか?

(佐藤様)

手術室師長 佐藤智美様

当院では看護師が必ず患者さんを術後訪問しています。
その報告を見ている限り、開腹手術とくらべて患者さんの負担は少ないのかなという印象を持っています。
トラブルや合併症の話も聞きませんので、そういう面では言われる様なメリットがあると言えるのではないでしょうか。
新しい医療を提供できるという面でも導入はよかったと思います。

Qロボットの維持管理はどなたが行っているのですか?

(佐藤様)

担当の看護師はいますが、日常のお手入れ含めて実際の維持管理は業者さんに対応してもらっています。
鉗子類は再利用しますが、患者さんに直接触れますから使用後の再生処理(洗浄滅菌)はとても重要です。
そのパートは滅菌センターがしっかり対応してくれているため、私たちは安心してオペに向き合うことができます。

滅菌センター現場責任者 大津様にお伺いしました

Qロボット支援手術(以下、ロボット)導入に際して、滅菌センターではどの様な準備を行いましたか?

(大津様)

サクラヘルスケアサポート株式会社
業務推進部 東日本業務課 大津 信 様

当社は病院から洗浄滅菌業務を受託しています。他施設の受託先でロボットが導入されている施設が複数ありますが、鉗子類の再生処理は大変であると聞いていました。
当院にて導入が決定した際は不安も感じましたが、とにかく病院の決定に応えるために準備を進めました。
正しい手順をスタッフが習得できる様に、ロボットのメーカーにも教育訓練の機会を作ってもらいました。
ロボットの鉗子類は内部が複雑な構造のため洗浄作業はとても気を使います。
また洗浄装置の有無によって大きく運用が異なります。
その点、病院がロボットと併せてバリデーション済みの洗浄装置を一緒に購入して下さったことに感謝しています。

Q実際の運用状況をお聞かせください。緊急な対応が求められることはあるのですか?

(大津様)

ロボット支援手術は緊急に行われることがなく、事前にスケジュールが判ります。
そういう面では予定しやすいですが、オペ室とまめに連絡を取り確認は怠らない様にしています。
オペが終わると鉗子類の洗浄を行いますが、オペが予定より長引くことがあるため、終了時間によって異なる手順を作っています。終了が遅くなる場合は、前処理のみ行って翌日に本処理をすることもあります。

(大津様)

すでに洗浄装置のプログラム含めてバリデーション済みの手順があるため、基本はそれに沿って処理を行っています。洗浄装置に入れる前に手作業で行う手順も定まっています。その次に機械洗浄に移りますが、所定の除染洗浄プログラムは乾燥時間を含めるとトータルで100分間以上掛かります。運転終了前に業務終了時間を迎えることが予想されるときは、予め別に設定した乾燥時間のみ延長したプログラムで運転することもあります。
スタッフの就労管理も大事ですので、この様にプログラム設定に融通性があると現場は助かります。

(大津様)

現段階ではまだ症例数も多くありませんが、今後は件数が増えていくことが予想されます。
それに伴って再生処理の件数も増えるため、シフトによって変わることなく誰でも正しく処理できる体制づくりが必要です。
その面では、機械洗浄ができると安全面や業務効率面でもメリットが生まれるため洗浄装置の存在はとても大切だと思います。

今回の取材に快くご協力下さったご関係者の皆様に御礼申し上げます。どうもありがとうございました。


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